「103万円の壁」撤廃で、進む財政悪化と円安。通貨の信認はある日突然崩壊する!
黒田日銀は、長期金利をゼロ%程度に抑え込むために、多額の国債買い入れを行った。その結果、日銀の国債保有残高は約590兆円に達し、日本の一般政府債務残高の対GDP比率は、いまや257%(2022年実績見込み)と、先進国の中で断トツの高さにある。しかしながら緩みきった財政規律には回復の兆しはない。国民民主党が政府に要求する「年収103万円の壁」を解消すると、国・地方で7兆~8兆円の税収が減り、さらなる財政悪化は不可避となる。はたして、このような野放図な財政運営で円の信認はいつまで保つことができるのか?